中医補完とは
19世紀に西洋に化学薬品が登場するまでは世界中で「生薬」を用いた治療が行われていました。その後西洋医学が目覚ましい発展を遂げる中で、現代でも西洋医学という表現に対して東洋医学という表現が存在します。その東洋医学の概念の中に「漢方」が存在します。 漢方とは、古代中国から伝来した医学の理論や治療方法を、日本にあった医学体系へと発展させたものといえます。
西洋医学的なアプローチ、漢方的なアプローチ
木と森で例えると、西洋医学的アプローチは、森の中の病気で弱った1本の木を選択的に治すイメージで、漢方的アプローチは、病気で弱った木が存在する森全体の環境を改善させることで弱った木も治すといったイメージです。
西洋医学と漢方治療による相乗効果
西洋医学による治療を行いながら、同時に漢方治療で補うことで体の環境整備もできてさらに健康になれるのであれば相乗効果が期待できます。また、ときに西洋医学で説明できないような体の症状が出ることがありますが、漢方治療で気長に体質改善に努めることでいつしか症状が軽減・消失することもまま見受けられます。このように西洋医学とは視点を変えたアプローチで体のバランスをとったり、体質改善をしたりすることで双方のアプローチに相乗効果が期待できることがあります。これを中医補完といいます。
漢方薬服用について
西洋医学の切れが抜群のお薬と違って、漢方薬では一部を除き気長に数か月間内服して体質改善を目指すことが多いので焦りは禁物です。症状の改善の有無、副作用の出現の有無をお互いにじっくり診ながら補完していきましょう。